すずまろ物語

⑪三兄妹

すずの行動範囲

 二階にも上れるようになったすずの行動範囲はどんどんと広がっていきました。夜寝る時に寝室行くと既にすずが待っていたり、トイレへ行くとすずが寝ていたり等、家の色々な所ですずと遭遇するようになりました。

 部屋に落ちていた猫じゃらしやボールを一人で転がして遊んでいることも見かけ、「一人で遊べるようにもなったかー。」と安心させてくれました。トイレで寝ていたこともそうですが、部屋を渡り歩いている途中に遊び疲れてバッテリー切れを起こしたのか、「何故こんなところで!?」と思う場所で寝落ちていることが度々ありました。

 あおやこはるの後ろも付いて回りました。付いて回る中で新たな試練がすずに現れました。キャットタワーです。我が家のキャットタワーは床と天井を突っ張り棒の要領で固定する2.5メートル程のもので、天井に近い高い場所にハンモックが付いています。あおとこはるはこのハンモックで休憩したり、眠っていたりすることが多く、すずはその様子を下から見ていました。当時のすずにとってハンモックの高さまで行くことは至難の技だったようで、いつも一段目ですずは休憩していました。 

 

 あおとこはるがいるキャットタワーの上部まで辿り着くことはなかなか叶いませんでした。しかし、すずの体は肉付きがどんどんと良くなっており、足取りもしっかりとしたものに日々力強くなっておりましたので、ハンモックですずを見る日もあっという間だろうなとボクは思っていました。

可愛いからついついイタズラしてしまう

 猫は成長して大きくなっても勿論可愛いのですが、子猫のうちはまた違った特別な可愛さがあります。好奇心旺盛で見るもの全てが新しいので、ボク達のアクションに対する反応が初々しくて凄く可愛らしいのです。あおやこはるに仕掛けると「人間がまた何かやってるわ。」と流されることも、すずであればオーバーリアクションをしてくれるというわけです。

 さらにすずは起きている時は何故か怒っているので、オーバーリアクション×全力でのやり返しでした。

 猫じゃらしで頭をチョンチョンとして怒らせて、その流れで遊んでみたり、手を近付けると噛み付いてくるのでボクの手と戦わせてみたり。

 本当はイタズラすることは良くないのですが、ボクからかまうとフゥーフゥーフガフガ言いながら全力でかかってくるので面白く、そして何より可愛かったのです。

 あおやこはるとも遊びますが、遊んだ時間はすずが一番長いかもしれません。すずは何事にも一生懸命で、よく食べて、よく遊んで、よく怒って、よく寝ていました。

三兄妹

 妻がまた声をあげました。

 「あおやこはるには専用のご飯台とかトイレがあるのに、すずに専用が無いのは可哀想!」

ボクは「それもそうだなあ。」とのんびりと考えていました。またもや妻よりも自分は感度が鈍いなと思いました。すずもしっかりと離乳食デビューを果たしていたので、専用のご飯台があっても良いし、トイレも覚えているので簡易トイレではなく、先住猫と同じ専用の大きなトイレがある方が良いなと判断しました。そして早速、インターネットで購入手続きを進めました。

 まずはご飯台。ご飯の準備をするとすずが一番に走ってきます。その後を付いてくるようにあおが来ます。こはるはすずをあまり良く思っていないのか時間差でご飯を食べにきました。

 このような関係性だったので、三兄妹が並んでご飯を食べている様子を初めて見た時は、なぜだか大変感動し、胸がいっぱいになったことを覚えております。

 その時撮影した写真は、ボクの職場のパソコンのデスクトップ画像に今でも採用しています。デスクトップに戻る度に心が安らぎます。

 トイレも色違いで並べてあげました。なんとなく圧巻でした。すずとこはるは、ボク達がトイレ掃除をすると必ず見に来ました。「チェックしにこなくても、ちゃんとトイレ掃除してるよッ!」とシッシッとしていたことを覚えています。

 

あおを長男に、こはるが長女、すずが次女ということで、妻の提案でようやく三兄妹平等な生活をスタートさせることができました。こはるとすずが仲良くなれば一番良かったのですが、あおがグー、こはるがチョキ、すずがパーといった具合で三兄妹の得手不得手のバランスが取れていたように思います。

 

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